太陽光発電で災害に備える☆停電時5つのポイント
太陽光発電を導入して「災害時の停電に備えよう」と考える家庭も増えましたよね。
太陽光発電を利用すれば、災害時には日の当たっていない夜間は期待できないものの、太陽による発電が期待できる日中には、活躍してくれます。
長引く停電を思慮するならば、太陽光発電+蓄電池で災害時の耐性を整えることも可能です。ただ「実際にどの位の電気量が期待できるのか」、ピンと来ないと答える方も多くいます。
そこで今日は、実際に太陽光発電のある家庭での災害時の対応や、「どんな家電がどれくらい使えるのか…」実際の例をお伝えします。
太陽光発電で災害に備えようとする方は、どうぞ参考にしてください。
太陽光発電で災害に備える☆
停電時5つのポイント
太陽光発電のみで災害に迎え撃つ
太陽光発電のみで災害に備えるとなると、冒頭でお伝えしたように、日が出ている日中のみ、電気が利用可能です。
ただ気になるのは、「災害時」となれば台風や大雨などなど…、「そもそも太陽が出ていないのでは?」と言う不安ですよね。
もちろん、ピーカンの日照に越したことはありませんが、太陽光発電パネルは、災害時に「曇り空」程度でも、発電してくれます。
【 太陽光発電のみ、災害時の停電事例 】
★ Aファミリーは停電時に曇り空でした。家庭用蓄電池は「後々導入」と言うことで、まだ太陽光発電システムのみで、災害を迎えています。
→ 停電後に「非常用コンセントに切り替え(※)」、テレビ・ラジオ・各種充電器・非常用電灯を同時に使用したところ、約0.2OkWでした。
… 太陽光発電システムの災害時の使用量は1500Wの上限です。それを考えると、思った以上に少ない電量で暮らしの最小限の電気を賄うことができたと言えます。
ただし太陽光発電のみの場合、災害(停電)時に雨天や曇り空であった時には、あまり大きい電気容量が必要な家電は利用できません。大きくてテレビやラジオ、小さな電灯程度の消費電量の少ない家電に限られます。
事前に非常時に使用する家電を決めておくようにしてください。
これだけで安心できる要素はありますが、問題は夜間です。最も電気が必要になる夜間に限って、太陽が出ていないために太陽光発電システムも災害時の対応ができません。
そんな時に役立つのが家庭用蓄電池で、日中に発電した電気を貯めることで、夜間も電気を使うことができます。
太陽光発電は災害時には非常用に切り替え
多くの人が太陽光発電システムを導入することで、急な災害時でも自動的に自家発電のみに切り替わるイメージがあるようですが、実際には太陽光発電システムのなかには、災害時の手動切り替えが求められるものも多くあります。
【 太陽光発電☆災害時には自立運転へ切り替え 】
★ 停電が起きると、日ごろの連携システムが遮断されますので、付属のモニターなど(機器によって異なります)で、手動操作をして、「自立運転」モードにしてください。
・ これにより、非常用コンセントが稼働します。(そのため、日ごろ使用するコンセントからの電力提供は期待できないケースがあります。)
ただし、何らかの衝撃により分電盤や太陽電池モジュールなど、自立運転に必要な機器類に破損が見られると、電力の供給も難しくなります。このような時には、業者に問い合わせてください。
現在では多くの太陽光発電システムで、災害時用の非常用コンセントは、1500Wの電力供給が可能なので、とても頼りになります。
プラス家庭用蓄電池で、より安心
大人世帯などであれば、太陽光発電システムのみでも災害時にも夜間をしのぐことができるかもしれません。
けれどもまだ幼い子どもがいる家庭や乳幼児、反対に介護が必要な高齢者がいる家庭では、夜間の電力は大変助かります。
また、太陽光発電だけでは災害時は日照時間の変動を気にしなければならず、介護機器など「電気が停止してはならない」機械を扱うには、非常に不安定でおすすめできません。
そのため、このような緊急時にも電力が必要な多くの家庭では、太陽光発電と共に、家庭用蓄電池を導入して、災害に備えています。
【 太陽光発電で災害に備える☆蓄電池の併用 】
★ 一般的な家庭用蓄電池の例では、太陽光発電なしで蓄電池のみ稼働させた場合、半日~一日(24時間)の連続稼働が可能なものも多いです。
・ 夜間は家庭用蓄電池からの電力を利用し、日中は太陽光発電を利用しながら、使用量を極力節約して夜間用に電力を貯める…、このようなサイクルも出来ない訳ではありません。
某メーカーの調べでは、日中にテレビ・冷蔵庫・ラジオ・小さな照明を非常用コンセントから利用しつつ、同時に余剰電力を家庭用蓄電池に貯めて、夜間は照明と冷蔵庫、テレビを使うと、3日間以上の継続利用が可能でした。
家庭用蓄電池のタイプを選ぶ
太陽光発電システムを災害用として導入するのであれば、家庭用蓄電池の併用がより安心ですが、さらに家庭用蓄電池の種類選びもポイントです。
【 太陽光発電で災害に備える☆蓄電池のタイプ 】
① 特定負荷タイプ … 事前に非常時に利用できる電気回路を設定するタイプで、非常時には決められた家電(回路)しか使うことができません。
② 全負荷タイプ … 非常時も変わりなく、家じゅうの電気が通るので、快適に過ごすことができます。
…こうお伝えすると「全負荷タイプ」を選びたくなりますが、快適に使うことが出来る分、料金はかなり割高です。
そうなると「非常時に停電をすると、復旧までどれだけの時間が掛かるのか…」で判断をしたくなりますよね。大きな台風などでの停電では、1日~3日ほどで復旧します。
【 太陽光発電で災害に備える☆停電から復旧までの目安 】
★ 大きな台風など、予想できるほどの災害でしたら1日~3日での復旧ですが、災害レベルによってさまざまです・
・ 一例では、東日本大震災での電気復旧は7日間掛かりました。
日本で電線は地面の上を走っているので、比較的復旧しやすいとも言えます。
日ごろから電気使用量を意識する
このように太陽光発電を導入すると、災害時にもより安心はありますが、どちらにしろ節電意識は不可欠です。
とは言え、何事もない日々の暮らしでは「何にどれだけの電気量を使っているか…」などを理解して暮らしてはいませんよね。
太陽光発電を導入した災害対策には、この「使用電気量の感覚」を持っていると、大変役立ちます。
【 太陽光発電で災害に備える☆日ごろから電気量を意識 】
★ その理由は家庭用蓄電池を導入しても、その容量には上限があるためです。日ごろからモニターをチェックしながら、「使用電気量感覚」を養ってみてください。
・ そして「非常事態」はいつも突然やってきますので、日ごろからパンパンに電気を使うのではなく、出来るだけ充電して蓄えておく意識も役立ちます。
…家庭用蓄電池のタイプによっては、非常時のための残量設定ができるものや、放電開始時間を設定できるタイプもあります。
また、高額になるものの、より充電容量が大きいタイプなど、機能も容量もさまざまに分かれるので、金額だけではなく容量や性能までチェックしながら、家庭用蓄電池を選ぶと、災害時により安心です。
いかがでしたでしょうか、今日は太陽光発電システムで災害に備えるための5つのポイントをお伝えしました。
太陽光発電だけでも災害時には日中に自家発電を利用することが出来るため、大変役立ちますが、やはり家庭用蓄電池も併用すると安心ではありますよね。
ただ、やはり太陽光発電+家庭用蓄電池となると金額が気になる家庭も多いです。そのため、まずは太陽光発電を導入し、後々家庭用蓄電池をプラスする家庭も少なくありません。
さらに自動車を電気自動車(EV車)にすることで、より連携を取ることができますので、予算も加味しながら、自分達の家庭に合った対策を選んでみてください。
まとめ
災害対策のための太陽光発電のポイント
・曇り空でも日中は少量の電力は享受できる
・雨天曇天の災害時には1500Wの上限が多い
・非常時には自立運転への手動切り替えが必要
・家庭用蓄電池を併用すると夜間も電気が使える
・蓄電池併用で最低限の電力と冷蔵庫3日間の連続稼働
・台風被害では1日~3日での復旧例が多い
・日ごろから電気使用量を意識した暮らしをする
・日ごろから少しでも充電できるように意識する