沖縄で新居に太陽光発電を導入☆効率の良い屋根とは?
沖縄では新築時に太陽光発電システムを導入してしまって、金利の低い住宅ローンに組み込み、今後続くであろう電気代の上昇に対応して光熱費を節約できる生活をプランニングする家庭が増えました。
せっかく新居をこれから建てるのであれば、日々の光熱費節約もできて、災害時の停電などにも対応できるような、これからの時代に沿った住宅を建てたいですよね。さらに今では、年間光熱費の収支が±0になるような、買電の必要のないZEH(ゼッチ)住宅も人気です。
このような住宅を「省エネ住宅」と言いますが、日本では2050年に向けて脱炭素計画が発表されているため、住宅の条件によっては補助金も出ます。このようなことから、沖縄の新居でも太陽光発電システム導入プランニングは当然の流れです。
さらに、せっかく沖縄で太陽光発電を導入するなら、より発電量の多い設計にしたいと考える方も急増しています。
そこで今回は、沖縄で太陽光発電システムを導入するための、基礎部分の屋根に注目して、どのようにすればより多く発電量を生み出せるかをお伝えします。
沖縄で新居に太陽光発電を導入☆
効率の良い屋根とは?
沖縄で太陽光発電を設置する前の注意点
沖縄で太陽光発電システムを設置する住宅のほとんどが屋根にパネルを乗せます。ただ、一般住宅の屋根には、そもそもが設置不可能な事例もあるので注意をしてください。
では、これから沖縄の新居に太陽光発電パネルを設置する場合、どのような屋根であれば設置が可能でしょうか。
【 沖縄で新居に太陽光発電☆屋根の問題 】
① 瓦屋根の家の問題点
→ 沖縄に多い瓦屋根ですが、実は瓦自体の重量はかなり重いです。そのためにパネルの重みに耐えられず、沖縄では太陽光発電パネルを設置することが難しい傾向にあります。
※ けれども、現在のほとんどの家はスレート屋根なのでこの点の心配は不要かもしれません。
② 屋根のひび割れや破損がある(後付けの場合)
→ 既存の住宅に沖縄で太陽光発電パネルを設置する事例において、屋根自体が老朽化していたり、すでにひび割れや破損が認められる場合には、屋根ごと修繕工事を行うか、もしくは設置が難しいとの判断をすることが多いです。
※ ただし、今回は既存住宅に後付けする沖縄の太陽光発電システムについての話ではありません。
今回においては、新居の購入・建築希望者を対象としているためこの点の問題も大丈夫ではないでしょうか。
【 沖縄の新居に太陽光発電☆気候による問題 】
☆ 沖縄の太陽光発電システムで注目される問題が、積雪や塩害です。
→ 北海道や東北、甲信越などでは積雪地帯で、沖縄の太陽光発電パネル設置においては、「塩害」で、パネル損傷の原因としての積雪や塩害の問題が発生します。
※ ただ、沖縄の太陽光発電設置業者も塩害の問題については把握し、対策を施していますので、これらの点については、予め沖縄の太陽光発電の設置業者などに相談をして進めてください。
例えば塩害の多い沖縄では、太陽光発電パネルの設置台を、沖縄仕様という特別の塩害防止策を施した設備が期待できます。
沖縄の太陽光発電設置業者では、太陽光発電パネルの劣化にも配慮してくれるので、業者と相談すれば問題は解決するでしょう。
より多い発電量にはパネルの設置環境が重要
そして沖縄の新居に太陽光発電の設置が可能として、次に生じる悩みはどうすればより多く発電できるか、ではないでしょうか。
より発電量を多くするための住宅を最初からプランニングするとして、注目したい設置環境のポイントは下記になります。
【 沖縄の新居に太陽光発電☆発電量を増やすポイント 】
☆ 沖縄で効率的な太陽光発電を利用するには、下記のような、沖縄において「太陽光発電に適した設置環境」を意識したプランニングがポイントです。
・日射強度
・日照時間
・パネルの温度
…この3点の相互関係により左右されます。
それでは、下記よりそれぞれの項目について詳しくポイントをお伝えしますので、参考にしてください。
日射強度
では、最初の沖縄で効率よく太陽光発電を活用するための、屋根プランニングのポイントとなるのが「日射強度」です。では「日射強度」とはいったいどのようなものなのでしょうか。
【 沖縄の新居に太陽光発電☆日射強度とは 】
☆ 「日射強度」とは名前そのまま「光の強さ」を意味します。日射強度が強い沖縄のエリアでは、太陽光発電の発電量も多くなると考えてください。
→ この「日射強度」から割り出される年平均日射量から、1kWあたりの年間予想発電量を見てみます。
● 北海道 → 年間1150kWの発電予想量
● 沖縄 → 年間1304kWの発電予想量
…と、全国的にも沖縄は太陽光発電をより効果的に活用できる、「日射強度」の高いエリアです。
このように、今回は沖縄の太陽光発電システムについてお伝えしていますが、沖縄ではなくとも温かく日差しの強いエリアでは、より太陽光発電に有利と捉えてください。
全国的には、日本の南の地域のほうが(沖縄など)、太陽光発電をより効率的に利用できるエリアです。
日照時間
さらに沖縄でも全国でも、太陽光発電による発電量は、日照時間に比例して増大します。ただ、沖縄は暖かなイメージがありますが、意外にも曇り空も年間を通して多いですよね。
けれども、最も誤解しないでいただきたいポイントとして、「日照時間」が示す「日照」は、「晴れ」のみを意味するものではありません。その日の天気自体は曇りでも雨でも、日が照っていれば日照時間に含まれる、と考えてください。
そのため全般的に言うと、「日の長いエリア」が効率的に沖縄でも太陽光発電を利用できるエリアだと言えます。ただし、この日照時間においても沖縄は全国的にはあまり長くない点は否めません。(それでも日射強度との相乗効果も期待できます。)
【 沖縄の新居に太陽光発電☆日照時間は短い 】
☆ 例えば1年間でどれくらい日照時間が異なるのかといえば、下記のようなデータが出ています。
●全国1位・埼玉県 → 2366時間(1年)
●全国47位・秋田県 → 1647時間(1年)※約700時間もの開きがあります。
※沖縄県は全国42位で日照時間は1760時間(1年)
このように、残念ながら日照時間に関しては日本の南だから長いわけではありません。上記で確認をしてみても、沖縄は42位と下の順位です。
では、沖縄県が太陽光発電システムを有効活用するために不利なエリアかといえば、そうでもありません。沖縄で太陽光発電を活用する場合、蓄電池などの電気貯蓄設備を用いることでばかなり有利なエリアとなります。
【 沖縄の新居に太陽光発電☆月別沖縄の日照時間 】
☆ と言うのも、沖縄県の場合には太陽光発電による発電量を推し量る場合、季節による変化も顕著だからです。
→ 例えば、沖縄県は1~4月にかけて日照時間が全国平均を大きく下回るのに対し、5~10月は逆に全国平均を多く上回ります。
けれども電気は常に動き続けなければならない性質を持っていますので、何らかのカタチで留まってもらう必要が出てきますが、ここで、この差を蓄電池の有効活用できれば、どうでしょうか。
沖縄で太陽光発電パネルの設置に蓄電池をプラスすることで、日射強度の強い5~10月に電気を貯蓄して、沖縄も太陽光発電に有利なエリアとする可能性があります。
パネルの温度
続いて、沖縄で太陽光発電システムを有効活用する基準として、「パネルの温度」を挙げることができますが、実はパネルの温度に関しては上昇すれば良い訳でもありません。パネルの温度が上昇しすぎることで、実は逆に発電量は減少してしまいます。
とすれば沖縄で太陽光発電の有効活用ができるかと言われると、パネルの温度を基準に考える場合には不利なエリアと捉えられてしまいがちです。
【 沖縄の新居に太陽光発電☆パネルの温度 】
☆ しかし沖縄県は平均的に温暖なため、急激な気温上昇がみられません。ですからパネルの温度が上昇しすぎることがないのです。
● このようなことから、沖縄は太陽光発電に理想的なエリアと言われています。
1年を通して平均的に温暖な気候であり、日射強度の高い沖縄では、太陽光発電システムの設置が、売電収入を副収入とする目的があった2010年台、すでに普及が進み始めていました。
このことからも沖縄は太陽光発電システムと相性が良いことが分かります。
太陽光発電にとって効率的な屋根とは
では、以上の沖縄での太陽光発電の効率的な利用について、外的条件を踏まえたうえで、本題の効率的な屋根について考えてみます。
【 沖縄の新居に太陽光発電☆効率的な屋根 】
① 太陽光パネルの向き → 南向きが最も効率的(周囲の日光を遮る建物など、それぞれの住宅の環境条件を除く)
② 傾斜のない屋根(陸屋根)
③ 陸屋根以外の傾斜のある屋根の場合 → 屋根の方角が南を向く形状
…このように整理をしていくと、新居を購入・建築する場合に沖縄で太陽光発電の効率的な活用としてのプランニングを重視するならば、「南向きの屋根」が理想的として意識をして進めると、間違えは少ないと言えます。
ただし、沖縄で太陽光発電システムを効果的に活用するには、「屋根の角度」も大きなポイントです。では、どのような角度が理想的なのでしょうか。
【 沖縄の新居に太陽光発電☆理想的な屋根の角度 】
☆ そこで、一般的に沖縄で太陽光発電システムを設置する場合の「理想的な角度」と言われているのは、30度前後です。
→ ただし、沖縄のなかでも太陽光発電システムの場合、エリアによって太陽の南中角度は異なるので一概には言えません。
と言うのも、全国的な南中角度で見ると分かりやすいのですが、例えば北海道では約34度が太陽の南中高度なのに対し、鹿児島では約27度、沖縄ではさらに17度とかなりの差が見られます。
ただこの角度についてはエリアごとの南中高度の差に応じて、パネルの設置台の据え方により調節ができますので気にするほどではありません。
いかがでしたでしょうか、今回は沖縄で太陽光発電の発電量の重要なファクターとなる3つのポイント、①日射強度、②日照時間、③パネルの温度についてお伝えしました。
沖縄のなかでも①エリアごとの特性を十分に把握すること、②そのうえで南向きの屋根とエリアごとの太陽の南中高度に合わせた屋根の角度までお伝えしています。。
沖縄で今、太陽光発電システムの導入を検討している方々であれば、ぜひともお住まいの地域の外的条件の特性を把握するとともに、屋根の向きと角度に留意して、賢く太陽光発電を利用できる設計プランニングを意識してください。
まとめ
太陽光発電の有効活用☆エリア特性・屋根の向き・角度が重要
・太陽光発電を設置できない家があることに注意
・太陽光発電の発電量は日射強度・日照時間・パネルの温度の相関関係で決まる
・日射強度については日本の南が有利
・年平均の日照時間の短さは蓄電池などの利用でカバーできる
・パネルの温度は気温の「急激な上昇」にのみ気を付けること
・屋根の向きは南向きが理想
・屋根の角度はエリアごとで異なり、設置台の調節でカバーできる